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黒崎 譲*
Journal of Molecular Structure; THEOCHEM, 503(3), p.231 - 240, 2000/05
本研究では、まず気相中における反応CH+ClCHClの機構について理論的に検討した。極限的反応座標(IRC)計算の結果、得られた反応物、遷移状態(TS)、生成物が1つの反応経路上にあることが確認された。反応の活性化エネルギーはPMP4及びB3LYPレベルで、それぞれ36.3,35.9kcal/molと計算された。次に、溶媒中における同反応の機構について検討した。その結果、極性溶媒中では気相中のようなTSが存在しないことが予測された。また、気相中では励起状態であったCHCl+Clが、極性溶媒中では基底状態となることが明らかとなった。誘電率80の極性溶媒中では、CHCl+Clのエネルギー値は反応物(CH+Cl)と比較して11.2kcal/molとなることがB3LYPレベルで計算された。このことは、この反応が気相中よりも極性溶媒中でより起こりやすいことを示唆している。